宮林 白光 様 (みやばやし びゃっこう)
占い師
通称「河原町の母」として知られる人気占い師。毎晩河原町通りの一角で、悩める人々の相談を受けている。
―――いつからこの占いをやっておられるのですか?
もうここで40年以上やってます。わざわざ遠くから来てくれるのに休んでると怒られるから、休まないでやってるんですよ。昔はずら〜っと前に並んでくれたのよ。夜通し人がぞろぞろ通って行ったの。おばちゃん釣りいらんわ〜とか言って一万円でもぱっと置いてくれたりね。
今の子は10円でも釣りもらって帰る。不景気ですもんね。
―――どうして占いを始められたのですか?
人に使われるのが好きじゃないの。
自分に向いた良いことあるかなぁ、なんて思ってよう考えたら、戦争中で娘達も戦士達も結婚もなんもできなかった頃でしょ、
みんな少しでも幸せになって欲しいわぁって。そんな気持ちで始めたんです。
―――どこかで占いについてお勉強されたのですか?
ちょっとだけ先生について、すぐ自分でやることに決めたの。占いの本で勉強。やっぱり勘があるんでしょ〜ね、そういったことに。子供のときから直感があるんです。人を見た時ぱっとひらめいた
り。
―――どのような方が来られますか?
昔は若い女性なんかやっぱみんな恋愛とか結婚とかが多かったですけど、今は若い女性でもね、よう来てくれるけど、結婚とか恋愛じゃなくて仕事の相談になって困ってるの。そういう人ばっかり多いんです。そんな、
焦ってもしょうがないし、食べていけたらいいわっていう気持ちで仕事はつかなきゃダメよって言うんです。
遊んで食べていられないもんね。食べてくだけならどんな仕事したってあるからね。バイトだって食べていかれるもんね。親のすねかじってたらやっていかれない。親はこっちが頑張ってって言ったって仕事できなくなっちゃう。
―――お弟子さんはいないのですか?
いやぁ、もうお弟子さんとってもね、すぐ辞めるんですよ。彼氏が出来るとやめる。今の若い子はね、すぐ彼氏が出来ると蒸発しちゃう。だからこのごろはずっと自分で食べるだけやったらいいわって思ってるんです。
―――この仕事をされていて、良かったなと思うことはありますか?
みんなね、ありがとうって言ってわざわざ電話してくれたりね、なんかモノ送ってきてくれたりする人がいるんですよ。
みんな幸せになってくれて、ありがとうって言いにきてくれて。そういう時が一番うれしいね。
―――今の若者にメッセージをおねがいします。
そうですね。だからみんな一人でも幸せになってほしいね。
今なんか、いろいろ職業で悩んでる人も多いけど、仕事で悩むってのはこれ無理なんですよ。時代も時代だからね。だから、そんな
満足するっていうのより、自分は自分で生活していかなきゃだめだね。だって今なんか仕事ないないって人ばっかり多いんです。だって、学校の卒業の時期になっても応募がないって人がいたもんねぇ。ものすごく不景気になったから。ここもほんとにお客が減ったんですよ。でもまだいい人もあってね、休んじゃうと、「おばちゃんどうしたんだろうな、辞めちゃったのかな」なんて心配されたりね。だからいつまでもこう、元気でいられるんかなって自分でもそう思ってるんですよ。
あんたたちまだ若いんだから、これからだからね、幸せになってよ。
―――どうもありがとうございました。